2025年 作ったもの

すこし今更感がありますが2025年の振り返りブログです。2025年も相変わらず犬と遊ぶか、3Dプリンターを触るかのどちらかだったので、作ったものをまとめようと思います。

1. Fraxinus 00tcw

2024年末に小型3Dプリンターの製作をしている話 をブログに書いたのですが、今もまだ継続しています。本当は2025年夏までにハードの設計は終えるつもりだったのですが、現在もまだ色々試行錯誤が続いています。来月ぐらいにはソフトウェアまわりで遊べるようにペースをあげていきたいと思っています。

2025年の年始に製作したのはSummerOrangeさん(@PlasticMican)が設計された「Fraxinus 00tw」のModです。当時かなり小型化に特化した3Dプリンターを設計していたのですが、Fraxinus 00twのエンクロージャーのデザインがあまりにもよかったので設計をマージする形で製作しました。実用を考えるとモーターの冷却不足やワイヤーの印刷精度への影響など気になる課題がいくつか残ってしまったのですが、20L程度のバックパックに入れて持ち運べたりとかなりサイズ感やデザインはかなり気に入っていました。

製作を通して多くの学びがあったのですが、何よりSummerOrangeさんの設計センスとスピードに圧倒されてました。外観のデザインももちろんですが、前扉の設計やノブの設計などどこを見てもよく設計されていて自分にはまだ真似できそうにないです。ちなみにFraxinus 00twは登録者500万人超えのYouTuberであるUnnecessary Inventionsさんにも紹介 されていて、かなり多くの反響があったようです (さすがすぎる)。

2. M4 Pro Mac Mini + iPad Miniスタンド

M4 Pro Mac Mini + iPad Miniスタンド

普段M4 Pro Mac MiniとiPad Miniを使っているのですが、家の中で持ち運んで別の場所で作業したりすることもありまとめて持ち運べるようにスタンドを製作しました。ディスプレイがないところで机で作業するときも、iPad MiniをディスプレイにしてCADを触ったりと結構便利に使っていて、今のところこれといった不満もありません。配色や外観デザインも、2025年に製作したものの中で一番気に入っています。

3. Voron Zero (v0.2)

次に製作したのはオープンソース 3Dプリンターとして有名なVoron 0.2です。それまでは手のひらサイズの超小型3Dプリンターばかり製作していたのですが、実用を考えるとどれも気になる点が残ってしまっていました。設計ペースもかなり落ちてきてしまっていたのですが、一度実用的な小型プリンターを組み立てたほうが色々と気づきがあるかなと思いVoron 0.2を製作しました。手持ちの部品をできるだけ使えるように設計に色々手を入れていたこともありそこそこ時間がかかりました。

github.com

Voron Zeroはかなり気に入っていて、A1 Miniは手放して現在こちらをメイン機として使用しています。3Dプリンターを使っていて一番心配していたのが健康被害への影響だったのですが、キッチンの換気扇とダクトで繋いでいるのでABSを印刷しても匂いが漏れ出ることはほとんどなく安心して3Dプリンターを回せるようになりました。2025年で個人的に一番作ってよかったものは間違いなくこちらです。

造形サイズの小ささについては今のところそれほど困っていません。次に紹介する自作キーボードとかもVoron 0.2で試作して寸法などを確認し最終的にはJLC3DPに塗装オプション付きで依頼したりしています (小さいパーツはJLC3DPに依頼すると割高だったりもするのでVoron 0.2で出した部品をそのまま使っています)。本当は手のひらサイズ3Dプリンターが設計したらVoron 0.2は手放すつもりでしたが、かなり気に入っているので手放さずメイン機として使い続ける気がします。

4. 自作キーボード

3Dプリンター製作に活かすために一度KiCADを勉強したいなと思っていたのですが、自作キーボードを題材にしたKiCADのわかりやすい解説資料が多そうだったこともあり持ち運び用のキーボードを設計してみました。参考にした資料や設計の意図などの詳細は ボタン電池(CR2032)で動作するiPad Mini用ロープロファイルキーボードの製作 - c-bata web に書いています。

普段外出先で作業するときはノートパソコンではなく、iPad Mini + 小型キーボードを使っています。もっと手軽に持ち運べるサイズ・重さにしていきたいなと思いずっと試行錯誤していたこともあり、40%キーボードを製作してみました。以前使っていたMOBO Keyboard 2とそれほど変わらない重さにはなったのですが、どうしても厚みがある程度増えてしまいミニマルになったかといわれるとそうでもないので、2026年はこちらcopさんのキーボード と同じアプローチでシザー式キーボードを製作したいなと思っています (難易度はかなり高そうなのでむずかしければサリチル酸さんのclickboardのようなマウススイッチを使う方針に変えるかもしれません)。

5. スマホ用キーボード固定パーツ

これまで紹介したものに比べるとかなりちょっとしたアイテムかつデザイン的にも全く洗練されていないのですが、電車移動中にClaude Codeで開発をしたいシーンが多くEwinのミニキーボードを購入、固定パーツを設計しました。 結構持ち運んで使っていてこれのおかげで実装に詰まっていた問題が電車の中で解決したことも何度かあるのですが、配列やサイズ感などイマイチな点も残っているので2026年はいい感じのスマホ用スライド式キーボードを基板から設計するかもです。

6. 板金部品を使った自作3Dプリンター (現在設計・製作中)

最後に紹介するのが現在製作している小型3Dプリンターです。2025年内の完成を目指していたのですが、Voron 0.2が結構便利でA1 Miniをすでに手放していることもあり急ぐ理由がなくなってペースが落ちています。まだ仮組みしただけで動かしてもいないのですが、CNC部品や板金部品を多く使っていることもあり個人製作にしては結構本格的でかっこいい見た目になってきた気がします。

一番特徴的な点は2mm厚のステンレスの板金部品をエンクロージャーに使っていること、A/Bステッピングモーターが底面に配置されていることかなと思います。作っている最中はもっと小さく設計するためにこうしたほうがよかったかなと思うことも何度かありましたが、設計変更の自由度も高く今のサイズ感はなんだかんだしっくりきています。かなり多くのこだわりを詰め込んでいて、30分は語れそうなのですがまた完成したらブログにまとめたいと思います。

2026年に作るもの

3Dプリンターの設計を始めるときは毎回これで最後にしようと思って製作を開始していますが、今回製作しているものはかけているコスト的にも本当に最後にすると思います。

自由度の高さを重視して設計しているので細かい改善は中長期で続けると思いますが、4-6月ぐらいまでにはハードウェアの設計を概ね固めて、電子回路やソフトウェアのほうを頑張る方向にシフトしていきたいと思います(特にRIGOLのMHO98を買って積んでいるのでそれを使いこなすことを今年の技術面での目標とします)。

ボタン電池(CR2032)で動作するiPad Mini用ロープロファイルキーボードの製作

はじめに

ここ1-2年ほど外出時にPCを持ち運ぶことはなくなり、iPad Miniと折りたたみキーボード、マウスを持ち運び使用していました。自宅で動かしているcode-serverに繋いでプログラミングをしたり、Splashtopで家のWindowsマシンに繋いでAutoDesk Fusionを触ったりもします。今回製作したキーボードの基板も、実家に帰省中のヒマな時間にiPad Mini + Splashtop + KiCADで設計しました。

iPad Miniと一緒に持ち運ぶキーボード選びはかなり苦労してきました。キー配列にいくつか妥協できないポイントがあり (英数・かなキーなど)、キーボードの選択肢が少ない上にiPad Miniの軽さを活かそうとするとキーボード自体の重量もできるだけ抑えたいです。そこで自作キーボードに手を出すことにしたのですが、まずはあまり凝ったことはせず比較的ベーシックな設計の40%キーボードを製作してみました。KiCADを触った経験も自作キーボードキットの組み立て経験もなかったのですが、自作無線キーボード 完全解説 ~基本と構想編~|白湯_sayu のおかげで思っていたよりもスムーズに設計することができました。本記事も今回制作した自作キーボードで執筆しています。

製作したキーボードの紹介

主な仕様は次のような感じです。

  • キースイッチ: Kalih Choc V2 Deep Sea Silent Mini
  • キーキャップ: JezailFunder LCKキーキャップ
  • MCU: XIAO nRF52840
  • キー数: 42
  • 電源供給: CR2032 (ボタン電池)
  • 重量: 195g (ケース込み) / 152g (ケース抜き)

安全性や処分の手間の観点からLiPoバッテリーの代わりにボタン電池(CR2032)を使用しつつ、消費電力の小ささに定評のあるXIAO nRF52840 + ZMK firmwareを採用しました。キー数を増やすためにCharlieplexingについても検討・調査してみましたがCR2032の電圧では昇圧なしで安定させられるかどうか自信がなく、I/O Expanderも検討してみましたがZMKの設定がよくわからず見送り、キー数は比較的手軽にアクセス可能な13個のGPIOを使って42キーとなっています。今後キー数を増やしたくなったときのためにnRF52840 Plusも購入しましたが今回は使用していません。

これまで使っていたMOBO Keyboard 2は280gあったのでケース込みでも以前より軽くなりました。ここまで軽くなるとは思わず嬉しい誤算です。

注意点としてUSB接続時にBATに逆電圧がかかりボタン電池が爆発するという話を見かけたので、ChatGPTに相談しながらPch MOSFETを挟んだのですが、テスターで見てみると逆電圧が普通にかかってしまっていて回路の設計ミスがありそうです。 パターンカットして修正しようと思いますが、キーマップも自分の中で固まったこともありUSB端子を使うことは基本的にない気がするのでケースでUSBポートを隠してしまって無線のみで使おうと思います。 (パターンカットして修正し期待通り機能することが確認できました。スイッチオンのままUSBを長時間繋いでいたこともありましたが問題なさそうです)。絶対なにか致命的なミスをすると思っていたので見切り発車であまりこだわりすぎずに基板を発注しましたが、そこまで大きなミスはなさそうで安心しました。特にスライドスイッチのシンボルやフットプリントは、余っていた部品を使うためにChatGPTに図面と仕様を教えて作成してもらったのですが、なにも問題なく機能してそうです。

40%キーボードの感想とキーマップの工夫

設計面以外で一番心配していたのは40%キーボードを自分が使いこなせるかどうかでした。プログラミング用途でもストレスなく使えるのは60%サイズになると思うのですが、キーボードについて調べる中で特に気になったGeonix 48Clickboard Ergo MiniRiemann v2Cornixなどのキーボードがどれも40%サイズだったので、頑張って覚えることにしました。

まだ使い始めて1日ですが、想像より何倍もスムーズに打てています。アルファベットに関しては普段使っているMacbook Proと同じなのでブラインドタッチができるのですが、記号の入力についても下記のようにアルファベットではなく記号のキーキャップをはめてみたところそこまで苦労せず入力できました。ロウスタッガードにしたおかげでアルファベットはストレスなく打てるというのが、40%キーボードに慣れるうえで個人的には一番重要だったのかもしれません。

キーマップ上の工夫で言うと、ホームポジションがわかるようにfとjには記号を割り当てず (キーキャップに突起があるため)、矢印キーはおそらく定番だと思うのですがhjklに割り当てました。それ以外は概ね画像のとおりです。

おわりに

40%キーボードはすぐに心が折れてしまうかなとも思っていたので、60%サイズを設計するためにXIAO nRF52840 Plusも購入していたのですが、思ったよりもスムーズに使えているのでこのまま今回のキーボードを使い続けようと思います。特にCR2032の電池持ちが気になっているのでしばらく使ってみて不満が出てくるようであれば単4電池+昇圧などを検討しようと思います。

また基板が余っているのでご興味ある方はイベントなどでお会いする機会があればお渡しします。基本的には直接の知り合い限定になるかと思いますが、ご興味ありましたらお声がけください。

参考にした情報

  • - YouTube
    • CharlieplexingやI/O Expanderの検証はブレッドボード上で行っていたのですがこちらの動画を真似しながらzmkの勉強や検証を行いました。zmkの解説とてもわかりやすかったです。
  • 自作無線キーボード 完全解説 ~基本と構想編~|白湯_sayu
    • XIAO nRF52840やChoc v2対応のフットプリントなども配ってくださっていて設計がスムーズに行きました。基板設計の解説もとてもわかりやすかったです。
  • Title72
  • Riemann v2
    • iPad Miniと一緒に持ち運ぶとなると横幅をとにかく減らしたかったのですが、Riemann v2が12列228mmとコンパクトにまとまっているのをお見かけして今回のキーボードも12列で進めることにしました。GRIN配列について知るきっかけにもなりました。

Bambu Lab A1 Miniで製作可能なエンクロージャー付き小型CoreXY 3Dプリンターの紹介

TL;DR

ここしばらくの間、小型3Dプリンターの製作を進めていました。現在、製作している「Fraxinus 00cw」は次のような3Dプリンターです。

  • USB-C PD 65W給電で動作する、小型CoreXY 3Dプリンターです。
  • 本体サイズはエンクロージャー込みで186(W)x160(D)x184(H)mm、造型可能サイズは95(X)x69(Y)x69(Z)mmです。
  • 動作の様子はこちらのような感じで、ある程度の高速印刷も可能です 1

造型可能サイズが小さく一見おもちゃのようにも見えますが、私がこれまで印刷してきた造形物の6-7割ぐらいはこのサイズにおさまっており私の用途では案外実用的なサイズ感です。本体が小さいおかげで製作も簡単で、ボディフレームはBambu Lab A1 Miniで印刷しました。ヒートベッドも小さいのでUSB-C PD 65W程度の給電で、A1 Miniが対応していないABSの印刷が可能になります。まだまだ改善を予定していますが、完成を待っていると終わらない気がするので一度記事にまとめることにしました。

製作背景

2024年4月ごろのセールでBambu Lab A1 Miniを購入しました。造形品質が高く、動作音も比較的静か、現在は3万円を切る価格で購入できるなど、総じて2024年現在で最も優れたエントリーモデル 3Dプリンターの1つだと思います。一方で購入前からわかっていたことではありますが、東京都心の賃貸物件に家族と小型犬と暮らしている私は現在も置き場所に苦労しています2

3Dプリンターは一般家庭にも置けるマシンとしてはかなり手軽な部類ですが、それでも結構場所は取りますし、匂いはするし、動作音も気になりますし、健康被害の懸念もあるなど、私だけならともかく同居している家族や小型犬からみると困りものです。購入当初は室外に排気ができるシステムを製作しようとしていましたが、窓際の目立つところにエンクロージャーや換気ダクトを常設するとなるとインテリアの邪魔になってしまい家族からの理解を得るのが難しく断念しました3。そこで、これからも長く自宅で使っていける理想の小型3Dプリンターを求めて製作を開始しました。

Fraxinus 00w2の製作

私が製作している3Dプリンターの紹介に入る前に、「Fraxinus 00w2」という小型3Dプリンターを紹介します。 8月末に https://fraxinus.jp/ という3Dプリンターを製作しているDiscordコミュニティを見つけて参加し、いろいろと教えていただきながら1ヶ月ほどかけて @fukumay1 さんが設計されたFraxinus 00w2という小型3Dプリンターを製作しました。

見ての通り非常にコンパクトで造型可能サイズは約66x70x66mm程度、ヒートベッドもありませんが、USB-C PD給電で動作可能なのでベランダや窓際、換気扇の下に持っていって動かすことも可能など理想の小型3Dプリンターにとても近いものでした。小型3Dプリンターとしては他にもPositron_LTflatpackのような折りたたみ可能な3Dプリンターもありますが、外へ持ち歩くことよりもエンクロージャーをつけて自宅に常設しやすいことが重要だったので折りたたみではなく単に小型化に特化したこちらのプリンターを選びました。

Fraxinus 00w2の設計は非常に面白く、CoreXY構造やワイヤー駆動による小型化、エクストルーダーを本体側に取り付けることでプリントヘッドを軽量化しNEMA 11という小型ステッピングモーターを使用するなど、非常に多くの学びがありました4。一度00w2を製作し理解が深まったこともあり、より理想に近い3Dプリンターの製作を開始しました。

Fraxinus 00w3の紹介 Fraxinus 00w2の設計者である @fukumay1 さんにより00w3という後継モデルが設計されました。さらに小型化された素晴らしいモデルでとてもおすすめです。

Fraxinus 00cw rev1: 横長デザインの採用とヒートベッドの製作

Fraxinus 00cw rev1は最初に設計した3Dプリンターです 5。といっても名前の通り一から設計したわけではなく、00w2をベースにしつつより自分好みのプリンターに変えていくための様々な修正をいれています。基本方針としてはFraxinus 00w2のX方向 (横幅) を広げることで印刷可能サイズを広げつつ、制御ボード類をすべて背面に収めることで本体の高さを抑えました。Fraxinus 00w2とサイズ感を比べると下記のような感じで横幅が+33mm(造形可能サイズ+29mm)、高さが-12mmとなっています。

  • 本体フレームサイズ: 147(W)x152(D)x162(H)mm → 180(W)x152(D)x150(H)mm
  • 造形可能サイズ: 66(X)x70(Y)x66(Z)mm → 95(X)x70(Y)x68(Z)mm

また00w2では造形物をマスキングテープ+スティックのりでベッドに固定します。実用を目指すとマスキングテープの貼り直しがやはり不便に感じてしまいヒートベッドを取り付けることにしました。制御ボードがプリントベッド下部から背面に移動したことはヒートベッド取付時の熱対策の観点でも大きな利点となっています。周りでヒートベッド付き小型3Dプリンターを製作している方と比べるとベッドサイズが結構大型化しているためABSが印刷可能なところまで昇温できるかやや心配でしたが、Discordやオフラインイベントで様々な方にアドバイスをいただきながら試行錯誤を繰り返し65W USB-C PDでも100度まで昇温が可能なことを確認できました。100W USB-C PDを使えば電力には余裕があるのでもう少し大型のベッドでも十分に対応できそうです。

Fraxinus 00cw rev1は最初に設計した3Dプリンターということもあり組み立てると様々な問題に気が付きました。ホーミングなど最低限の動作確認で設計上の問題がないかを洗い出し、一度も印刷をすることなくすぐに次の3Dプリンターの製作に移行しています。小型プリンターはフレームの製作費用が安く、早めに見切りをつけて次の製作を開始できるのも良い点でした。

Fraxinus 00cw rev2: リードスクリューへの変更とエンクロージャーの製作

Fraxinus 00cw rev2は私が現在製作中のモデルです。 積層型の3DプリンターはZ軸方向の精度が重要なことがわかり@Eitokuさんが製作されたElk Micro を参考にZ軸をワイヤーからリードスクリューに変更しました。またエンクロージャーを設計したことでABSの印刷も可能になっています (まだ印刷は試せていませんが...)。エンクロージャー付きで高さ20cmを切る積層式の3Dプリンターは自分が知る限りは他にはなく、Fraxinus 00cwの特徴的な点の1つです。

00cw rev2はまだまだ調整もできておらず印刷品質はそこまで高くありません。最終的にはA1 Miniよりも高い頻度で日常使いできる3Dプリンターを目指しているので、印刷品質の向上、ディスプレイや物理ボタンの取り付け、USB-C差込口の対応、本体のさらなる小型化など改善を続けてみます。Fraxinus 00cw rev2のCADデータはDiscordコミュニティ内で今週あたりに共有できるように準備する予定なので製作にご興味ある方はぜひご参加ください。

おわりに

A1 Miniの置き場所に困り製作を始めたつもりが、どんどん物が増えめちゃくちゃ困りました。以前はインテリアが好きでミニマルに暮らしていたのですが、現在は机の上を散らかして3Dプリンターオタクの部屋になってしまっており見る影もありません。ここまで製作に熱中するのは久しぶりでとても楽しい時間が過ごせています。

当初から半年から1年ぐらいで満足の行く3Dプリンターを設計・製作し、A1 Miniを手放すつもりでした。一方で他の方が製作している小型3Dプリンター (記事内でも紹介させていただいた@EitokuさんのElk MicroやおよさんのPoYon!等)があまりにも素晴らしく、たくさん刺激を受けておりまだまだやりたいことが膨らんでいます。半年では満足できるところまで全然いけそうにありませんが、開始から1年が経過する来年の8月末までまだ時間はあるので今のペースを維持して理想の3Dプリンターの追求を続けようと思います。


  1. 3D Benchyの印刷時間は約30分でしたが、積層ピッチなどの規約があることをそもそも知らず普通にスライスして印刷していました。fukumayさんによるとこの速度なら20分を切れる速度が出ているのではないかとのことです。こちらの記事 によると通常は1時間半から2時間程度で印刷するとのことなのでNEMA 11のトルクの小さいモーターの割にはかなり健闘している結果に思えます。
  2. A1 Miniは名前の通り軽量かつ本体サイズも小さめの機種ではあるのですが、ベッドスリンガー方式 (ヒートベッドが前後する) であることから設置場所にはそれなりの奥行きが必要です。例えば上位モデルでエンクロージャー付きのP1Sはヒートベッドではなくプリントヘッドが前後に移動するため、設置場所に必要な奥行きなどの点ではA1 Miniとそこまで大きくは変わりません。
  3. A1 Miniは公式FAQにて冷却機構が十分でないことからエンクロージャーの取り付けが非推奨とされています。熱対策には気をつけつつ自己責任で製作しようと考えましたがベッドスリンガー方式 (ヒートベッドが前後に動く)であることからエンクロージャーが大型になり、熱対策のため排気を外に出すのであれば窓際に大きめのスペースが必要です。東京都内の賃貸物件に住んでいる身としては結局置き場所に困りそうです。
  4. Fraxinus 00シリーズは、もともとは@Eitokuさんが製作されたElk Micro からインスパイアされているようです。ヒートベッドを使わずUSB-PDで動かす方針や、プリントヘッドの軽量化等のもともとのアイディアはこちらからきていると思います。
  5. 多くの点でFraxinus 00w2の設計をそのまま引き継いでいることもありFraxinusの名前をお借りして00cwと呼んでいます。Fraxinus設計者の @fukumay さんがc-bataの”c”をとって名付けてくださいました。